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腎臓(じんぞう、kidney)は、泌尿器系器官の一つ。 「肝腎」の言葉の通り、非常に重要な臓器の一つで、血液から老廃物や余分な水分の濾過及び排出(尿)、体液恒常性の維持を主な役割とする。

一般論

腎臓は発生的には中胚葉腎節に起源を持つ。本来は脊椎の側面の位置に体を前後に貫く構造であり、大きく前方から前腎・中腎・後腎に分けられる。前腎は初期に退化し、魚類両生類では中腎・後腎が機能を持っている。それ以上の脊椎動物では後腎のみが発達する。

形態と構造

ヒトの腎臓はソラマメ種子の様な形をしており、腹の裏側、横隔膜の下に一対ある。身体の右側には肝臓があるため、右腎は左腎よりやや低い位置にある。重さは約150g(ノート1冊分)で、縦約12cm、幅約6cm、厚さ約3cm。健康な人ならば、移植などで片方を失っても機能上問題は無い。 中央内側の部分はくぼんでおり、「腎門」と呼ばれる。ここには腎盂腎盤)、腎動脈腎静脈輸尿管リンパ管などが集まる。上部には副腎がある。

組織学的には、ネフロンと呼ばれる機能単位からなり左右の腎臓それぞれ約120万個のネフロンを持つ。ネフロンはボーマン嚢腎細管から構成されている。

主な機能

尿生成と排泄

腎動脈から送られてきた血液は、毛細血管を経由して腎小体(マルピーギ小体)に入る。 蛋白質以外の血漿成分は一度ボーマン嚢中に濾過される。その量は通過血液の10%で、濾過された液体は「原尿」と呼ばれる尿の原料となる。原尿は1日約170リットル作られるが、尿となるのは1.5リットル程で、残りは全て再吸収される。

原尿のうち有効成分(全てのグルコース、95%の水および無機塩類)は腎細管を経由、残り4%の水・無機塩類は集合管を経由し、再吸収されて腎静脈に戻り、再び身体の血流にのる。残った成分(尿)は腎細管を経て腎盂に集まり、尿管を経由して膀胱に排出される。水やナトリウムの再吸収量の調節は、遠位尿細管や集合管で行われ、抗利尿ホルモン(ADH)やアルドステロンANPなどのホルモンが関与する。

再生しやすい尿細管に対し、糸球体は損傷しても再生しない為、機能不全や損傷に陥った場合は塩分及びカリウムの制限、人工透析が必要となる。現代人は腎臓に負荷を与える塩分摂取量が多いため、負荷がかかりやすく、知らず知らずのうちに腎臓にダメージを与えている場合がある。

内分泌

腎臓には内分泌作用がある。まず腎血漿流量の低下に反応して傍糸球体細胞よりレニンを分泌することでアンギオテンシン - アルドステロンを起こし、血圧、尿量を調節している。同時に、血管拡張作用を有するプロスタグランジンが産出され、腎血流の調節に関与している。これはアンギオテンシンUによる血管収縮作用が腎動脈に及ばないように調節する意味がある。また、尿細管ではエリスロポエチンを分泌し、骨髄での赤血球の産生を働きかける。このため、腎疾患で尿細管が傷害されると貧血になることがある。また、副甲状腺ホルモンは尿細管に作用してビタミンDの活性化を起こし、血中カルシウムの上昇作用を担う。

腎臓の疾患

食材としての腎臓

他の多くの臓器と同じく、など家畜の腎臓は食用に供される。日本では腎臓を用いた料理はほとんど見られないが(ホルモン焼き料理店などでかろうじて扱われる程度。マメと呼ばれる)、欧米では多く食されている。副腎などを取り除き(肉屋では多くの場合副腎が付いたまま陳列されているが、注文した段階でサービスとして処理してくれることもある)、血抜きなどの処理を施した後二つに開き、野菜やきのこなどと共にグリルソテーで食べる。半生でも食べられ、レストランなどでは肉と同様に焼き加減を訊かれる場合もあるが、多少の臭みがあるため、ソースなどと共に食べるのが一般的である。フランスではヒトの腎臓はランreinと言うが食材としての家畜の腎臓はロニョンrognonと言う場合が多い。牛の腎臓はロニョン・ド・ブッフRognons de b?ufと呼ばれ、代表的なフランス家庭料理のひとつである。



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